2019年1月7日月曜日

大人の修学旅行2018 in出雲松江(その1)


高校時代のクラスメイトとこのところ毎年開催している恒例の『大人の修学旅行』ですが、10回目(番外編として開催した『大人のお泊り遠足2016at京都祇園祭』を加えると11回目)となる今回の開催地は山陰地方の出雲・松江でした。加えて、開催時期もこれまでは年が明けて1月から3月に開催していたのを、参加する皆さんからのご希望により、今回から開催時期を10月から年末の12月までの間に変更したので、今年は私が幹事を務めた3月の鹿児島に引き続いて2度目の開催になりました。

それはそれでとっても楽しみなことだったのですが、私にとって大きな問題となったのはその日程。『大人の修学旅行2018in出雲松江』は121()2()12日の開催だったのですが、私がハレックス社の代表取締役社長退任後の9月から副座長を務めさせて頂いている気象ビジネス推進コンソーシアム(WXBC)の地方セミナーがその前後で開催されることになり、「大人の修学旅行の皆勤賞がここで途切れるのではないか」としばらくは内心ハラハラしちゃいました。幸いなことに、決して私のこの事情に配慮していただいたわけではないのですが、札幌セミナーが1128()、大阪セミナーが123()、福岡セミナーが124()と次々と開催日程が決まり、さらに大学時代の同級生(しかも同じ研究室)である広島市立大学の副学長と情報科学部長の2人から依頼された同大学での特別講義の開催日も125()に決まったので、埼玉札幌出雲松江大阪福岡広島埼玉と飛行機や列車をうまく乗り継いで移動すれば、これらのスケジュールを全てこなせることが可能になりました。総移動距離約4,000km弱。現役時代にも経験したことのない1011日に及ぶ壮大な()国内キャラバン出張(旅行)です。今から考えると、もうじき63歳になろうとする身には、体力的に見て、無謀と言えば無謀でしたが……

まずは最初の予定だった札幌でのWXBCセミナーでの基調講演をなんとか無難に済ませ、1130()ANA54便は定刻の930分に新千歳空港を出て1110分過ぎに羽田空港に到着。羽田空港で1230分発、米子空港行きANA1087便に乗り換え(トランジット)です。この日の札幌の朝の気温は2℃。一面の曇り空で、時おり小雪が舞うお天気だったのですが、羽田空港に降り立つとよく晴れて、気温も15℃と高め。日本列島が南北に細長いことを実感します。


首都圏に住んでいると出張は東京(埼玉の自宅)を中心(ハブ)にして目的地との間を往復することがほとんどで、羽田空港は出張の起終点としての利用ばかりでしたので、今回のように羽田空港を経由地として利用する(トランジット)というのは初めてのことで、お馴染みの羽田空港ではあるのですが、なぁ〜んか新鮮な感じがします。

実は羽田空港トランジットというのは私にとって初めてのことではなく、今から30年ほど前に一度だけやったことがあります。当時、私は日本中の航空路を運航する航空機を管制(エンルート管制)する航空路レーダー情報処理システムのハードウェア工事を担当していました。航空路レーダー情報処理システムは国土交通省(当時は運輸省)の全国4つの航空管制部(札幌、所沢、福岡、那覇)にセンターが置かれ、私はそのうちの札幌と那覇の2つのセンターのハードウェア工事の現場監督を務めていました。国土交通省から請け負った工事ですので、年度末の3月下旬にその年の工事の完成検査が行われるのですが、札幌に引き続いて那覇での検査が行われることになり、私は札幌での検査が終わると、事前準備のため沖縄の那覇に直接向かうことにしたのでした。その時に羽田空港トランジットをやったのですが、その時は札幌→那覇(それも3月下旬)ということで気温差が30℃近くあるため、羽田空港まで家内に着替えを持ってきて貰って、バッグの中身をターミナルビル内で入れ換えて那覇に向かいました。この場合、羽田〜札幌、羽田〜那覇と2つに分断されているので、厳密には羽田空港トランジットとは言えません。正しい意味での羽田空港トランジットは初めてのことです。

山陰地方(鳥取県、島根県)には鳥取空港、米子空港、出雲空港、萩・石見空港と4つの空港があり、それぞれ羽田空港との間で定期航空路線が開設されているのですが、私が選んだのは米子空港でした。目的地にズバリの出雲空港もあるのですが、出雲空港にはJAL便しか設定されておらず、今回の出張ではANA便を主体に使ったので、米子空港という選択になりました。しかし、米子空港は鳥取県の米子市にある空港ですが、この米子市自体が鳥取県と島根県の県境に位置していて、島根県の県庁所在地である松江市には出雲空港よりも距離的に遥かに近いという位置関係にあるので、全然的外れというわけではありません。むしろ順当と言えます。

定刻の1230分、米子空港行きANA1087便エアバスA321型機は羽田空港を出発。西へ、一路米子空港に向かいます。離陸後、旋回して高度を上げると、K(機体右窓側)からは眼下にさいたま市方面が見えてきます。札幌から羽田空港でトランジットして(すなわち、さいたま市の自宅に立ち寄らなくて)、米子に直接向かうことの罪悪感()のようなものに襲われますが、そんなの関係ねぇ〜っ!!


しばらくすると、旧街道歩きで歩いた中山道の佐久平が眼下に見えてきます。塩名田宿、八幡宿、望月宿、芦田宿、長久保宿、そして和田宿に標高1,200メートルという中山道最大の難所・和田峠。その風景が思い出されます。歩いた頃はメチャメチャ暑かった…。


と言うことで、ここからが私の中での『大人の修学旅行2018in出雲松江』のスタートです。


羽田空港を離陸して1時間15分ほどで「米子鬼太郎空港」に到着しました。“鬼太郎”とは漫画家・水木しげるさんの大ヒット漫画『ゲゲゲの鬼太郎』の主人公“鬼太郎”から命名されたものです。この空港は鳥取県の米子市と境港市にまたがってある空港で、水木しげるさんが境港市出身だから命名されたものなのだそうです。


可愛らしく漫画のキャラクターの名称が付いた空港ですが、実はこの空港は国土交通省ではなく防衛省が管理しており、航空自衛隊の美保基地の滑走路を民間航空機が利用する共用飛行場です。美保基地には航空自衛隊の第3輸送航空隊本部が置かれ、航空自衛隊の最新輸送機C-2 (C-1輸送機の後継機種)が集中配備されています。美保基地には陸上自衛隊の美保分屯地も置かれ、こちらはヘリコプターが主体です。滑走路長は2,500メートルで、滑走路の一部は中海に突き出すような形で配置されています。


空港のターミナルビル内にはいたるところに鬼太郎や妖怪達のキャラクターがいます。


山陰にはこの「米子鬼太郎空港」のほか、「鳥取砂丘コナン空港」、「出雲縁結び空港」…と、愛称付きの名称の空港が並んでいます。さらに中国・四国地方には岡山桃太郎空港、岩国錦帯橋空港、徳島阿波おどり空港、高知龍馬空港…と、名前に愛称の付いた空港が幾つもあります。広島空港、高松空港、松山空港はまだ愛称付きの空港ではないのですが、そのうち愛称が付きそうです。「広島カープ空港」?、「高松讃岐うどん空港」??、「松山坊ちゃん空港」???……う〜〜ん……微妙~~。でも、「松山坂の上の雲空港」、あるいは「松山一朶の雲空港」なら許す!!


……(その2)に続きます。

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