2018年11月10日土曜日

甲州街道歩き【第9回:犬目→猿橋】(その6)

しばらく歩くと室谷入口交差点のところで国道20号線を渡り、桂川に向けて急な細い坂道をドンドン下っていきます。この道も必ずしも旧甲州街道であるとは言えません。


桂川の清流の岸に出たところです。実はここから伸びる細い山道が旧甲州街道で、先ほど国道20号線のガードレールの間から下っていった道と繋がります。しかし、前述のように、この先で桂川の氾濫によって道が崩落しているようで、実際には歩けません。


この道が旧甲州街道だったことを示す証しとして、左側の斜面に石塔・石仏群が祀られています。富士浅間大神、常夜燈、百番供養塔等、多数の石塔・石仏群です。かつてこの桂川岸のこの場所は室谷と呼ばれ、精進場でした。富士山を目指す富士講信者の水垢離(みずこり)場として賑わったところです。


桂川の清流です。水量の多い川です。


ここからは旧甲州街道歩きに戻ります。


おやおや、富士急山梨バスのスクールバスがたくさん停まっています。スクールバスの車庫のようです。おそらくこの山中にある幾つかの小学校や中学校が統合されたので、その学校の生徒さん達を輸送するためのスクールバスのようです。


この室谷西口交差点で再び国道20号線と合流し、いよいよ猿橋宿を目指します。


道路脇には木造2階建、切妻、出桁造りの旅籠や商家を思わせる趣きのある町屋造りの建物が建っています。旧甲州街道ですね。


「国道20号線 東京から90km」の道標が立っています。旧甲州街道は必ずしも国道20号線と同じところを走っているわけではありませんが、先ほど上鳥沢宿のところで江戸の日本橋から数えて22里目の「鳥沢の一里塚」があったので、ここまでほぼ90km歩いてきたことになります。【第9回】で90km110kmなので、次回【第10回】ではいよいよ100kmの大台に乗りそうです。ただ、目的地の下諏訪宿まではまだまだ距離があります。


ここから東町旧道と呼ばれる細い道に入ります。国道20号線の左側を分岐、合流を繰り返しながら少しのアップダウンあり、ところによっては路地裏の私道のようなところありで進む道ですが、実はこの細い道が旧甲州街道です。


東町旧道をしばらく歩くと国道20号線にぶつかります。信号機も横断歩道もない交差点ですが、ここで国道20号線を渡ります。ここから見ると、ここまでの東町旧道がこの先で国道20号線から分岐する側道とかつては1本の道路として繋がっていたのがお分かりいただけるかと思います。


国道20号線を渡り、側道を進みます。


ほどなく「日本三奇橋 猿橋」という案内看板が出ています。いよいよこの日の甲州街道歩きのゴール、そして日本三大奇橋の1つに数えられている「猿橋」に到着です。


案内看板に従って、道路脇の階段を左下に下りていきます。


下っていく先に日本三大奇橋の1つ「猿橋」の欄干が見えてきました。




……(その7)に続きます。

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